カスタム文化の発展は、日本が世界に誇る自動車産業があるからではないでしょうか。
国内の自動車産業に努めている方々の割合は、総就業人口のうち8.3%を占めます。(2019年度データ)
あなたも車やバイクに関わることのできる仕事に就いている方、転職を考えている方もいるのではないでしょうか。
今回は、さまざまな視点から車・バイクに関わることのできる職種を紹介していきます。
自動車販売:営業(個人・法人)
年収:300万~1000万円以上
営業職は、どの業界にもあり、車業界も例外ではありません。ディーラーや中古車販売店舗は街中で探さなくても目に入る機会が多いです。
そして営業成績が良い方は比較的稼ぎやすい業種と言えるかもしれません。
特別な資格がなくても仕事を行うことができる点も大きなメリットとなるでしょう。学歴も関係なく、求人があるのも魅力的な部分です。
トップの営業マンになれば年齢に関係なく、1,000万円以上稼ぐ方も少なくありません。
仕事柄お客さんと話すことが多いため、対人の仕事が好きな方は向いているのかもしれません。
また、お客様は個人の方ではなく、法人の場合もあります。メーカーになれば車だけでなく、パーツなどを法人相手に売ることになるでしょう。
インセンティブの有無や固定給を考慮して仕事を選択すると自分に合ったライフワークバランスを保つことができるのではないでしょうか。
休日は土日でない場合が多いため、考慮する必要があるでしょう。
また、車の営業職は、求人も多く比較的挑戦がしやすいジャンルであるといえるかもしれません。
営業職のおすすめできる点
- さまざまな車を実際に買取・販売できるため、やりがいを感じる。
- 上手くいけば他の業界よりも稼ぐことができる。
営業職の大変な点
- 対人関係のため、仕事であるが、ストレスを感じる部分がある。
- 稼ぐことは可能であるが多忙であり、毎月営業成績はリセットされるため、毎月頑張る必要がある。
※実際に車業界の営業職を行っている方に聞いておりますが、個人の感想となりますのでご理解ください。
自動車整備士
年収:300万円~700万円前後
販売業者には、整備士はつきものです。
もちろん、修理工場などで整備士として働くこともできます。
工業系の方でもライン作業ではないため知識などが必要になってきます。整備士には、資格が必要になる場合が多いでしょう。
整備士の資格は、ほかの資格と同様に、階級が存在します。
当たり前ですが、資格取得の難易度が高い資格を獲得すると、年収が増加してきます。
また、このメディアで取り上げているカスタムショップの方々などはさらにその技術を洗練している人達と捉えることができるのではないでしょうか。
実際に、取材をさせていただく中で、さまざまな職人の方とお話をさせていただき、そのような印象を受けました。
整備士のおすすめできる点
- 資格を有するため、手に職をつけることができる。
- さまざま車を扱うことができる。
整備士の大変な点
- 資格取得のために、高校や専門学校へ通う必要があるため、キャリア選択が狭くなる可能性がある。
自動車工場:ライン
年収:300万円~700万円前後
ライン作業は、向き不向きが顕著になります。
車に関わる仕事ではありますが、単純作業の繰り返しにはなるため対人関係の仕事が好きな方は選択しないほうが無難と言えるでしょう。
大手企業になれば、他工場への国内外の出張もあります。
また日勤と夜勤がある場合がほとんどです。その分「手当」が基本給に上乗せされてきます。
ライフスタイル的に日勤、夜勤ともに行える場合はメリットと言えるでしょう。
ライン仕事のおすすめできる
- 企業によるが、求人募集時の足切りが少ないため、仕事を探しやすい。
- 基本給にプラスして深夜勤務などの「手当」がつくことが多い。
ライン仕事の大変な点
- スキルが身につくわけではないため、スキルアップの観点では仕事を選択することができない。
※実際に車業界のライン仕事を経験した方に聞いておりますが、個人の感想となりますのでご理解ください。
カスタムショップ
年収:規模による
当サイトでも取り上げることが多いカスタムショップ。
専門的な知識が必要になると同時に集客や経営能力など、スキルが必要となります。もちろん、開業のためにさまざまな準備が必要となります。
自己資金で行わない場合は、資金調達から行う必要もあります。
どのようなビジネスでも自分で旗を上げて仕事を獲得していくことは簡単なことではありません。
だからこそ、人気のショップになれば大きなリターンを得ることができるでしょう。
成功した場合は、その経験や知識を派生させることもできます。
日本全国には、実に多くのカスタムショップが存在しています。将来的にショップを開業したい方は、いずれ競合となるいろいろなショップを見て回ることも勉強になるのかもしれません。
関連ページ:国内のカスタムショップ一覧
カスタムショップのおすすめできる点
- 自分の好きなことを仕事にできる。
- 成功した場合は、大きな利益を見込むことができる。
カスタムショップの大変な点
- 借金・倒産のリスクが発生する。
- 仕事が獲得できない場合は、気が向かない仕事を行うことになる。
設計・開発(自動車エンジニア)
平均年収:約500万円
現場以外にも車と関われる仕事はもちろんあります。
自動車メーカーは、毎年のように新しいモデルを販売していきますが、損のために必要になるのが【設計・開発】です。
技術系総合職となるため、理系の大学を卒業していなければ厳しい場合が多いのも現実であるため、足切りのレベルは高くなっています。
そもそも、理系卒の方の絶対数は少ないため、当然ながら給料も比較的高くなります。これは自動車業界だけでなく、その他の業種でも同じことが言えるでしょう。
設計・開発のおすすめできる点
- 新モデルの開発に直接かかわることができる
設計・開発の大変な点
- そもそも足切りのレベルが高いため、だれもが仕事を行えるわけではない。
※
ドライバー(運送・タクシーなど)
年収:300万円~600万円前後
長距離から短距離まで私たちの現代の生活に運搬ドライバーの方々の仕事は欠かすことができません。
ネットでの買い物は次の日に届きますし、本当にドライバーの方には感謝して生活しています。
実際に、多くの求人も存在し業務形態も多種多様なものが存在しています。
大型トラックなど普通免許では、対応できない場合もありますが、近距離ドライバーであれば普通免許のみで仕事を行うことができる場合もあります。
給与について気になる方は、こちらの記事で丁寧にまとめられておりましたので、ご確認ください。
他サイト:ドライバーズジョブ・【令和最新版】トラックドライバーの平均年収
ドライバーのおすすめできる点
- 高単価な会社も存在し、現代社会において運転できる限り仕事を失うリスクが少ない。
ドライバーの大変な点
- 交通事故のリスクが常に付きまとうため、前日から仕事に合わせたスケジューリングが必要になる。
※
運転代行
年収:規模による
個人で仕事を行いたい方は、運転代行の仕事もおすすめです。
都会ではなじみのないサービスかもしれませんが、地方では独立されている方は多くおられます。
お客様の様々な車を運転することができます。
資格は、【普通自動車第二種免許】の取得が必要にはなってきます。
運転代行のおすすめできる点
- 個人で仕事を行うことができるため、稼ぐことも可能。
運転代行の大変な点
- 仕事時間が夜になるため、昼夜逆転した生活になる。
- 普通自動車第二種免許の取得が必要となる。
サーキット場の社員
年収:
日本にも世界に誇るレースが開催されるサーキット場が存在します。
もっとも有名なところでは、「鈴鹿サーキット」を上げることができるでしょう。
2022年に名称を変更した「モビリティーリゾートもてぎ」(変更前:「ツインリンクもてぎ」)や「つくばサーキット」などで働くことも可能です。
ただ、広報関係やその他の仕事につく可能性も十分に考えられます。
企業の求人内容をしっかりと確認することが大切になるでしょう。
サーキット場のおすすめできる点
- 世界的なレースなどを間近で見ることができる。
サーキット場の大変な点
- 担当する部署によっては、レースと異なる仕事をしなければならない。
※
メディア製作:カメラマン
年収:300万~1000万以上
カメラマンも写真と映像、また専門にする媒体にもよりますが、稼ぐことができるでしょう。
知識やスキルは必須となります。将来的に独立などもしやすく、仕事を獲得することができれば、会社員よりも稼ぐことが可能と言えます。
最近では、映像の需要が高まっていることもあり、スクールなども存在しているため、独学が苦手な方でも挑戦できる環境が整っているのかもしれません。
カメラマンと親密に関係のあるエディターは、編集作業だけなどの仕事となると特別なスキル(合成やCG編集)ができない場合は、単価が低くなります。
当サイトのコンテンツは、映像制作を生業としているクリエイターが制作を担当しています。
Vehicle cultureのYouTubeコンテンツはこちらから!
カメラマンのおすすめできる点
- さまざまな場所で撮影ができる。
- 映像制作を通して、世の中に発信できる。
カメラマンの大変な点
- 雇われていない場合は、仕事獲得のための営業などが必要になる。
- 雇われている場合は、給与面などは期待できない部分もある。(企業やスキルにより異なる)
※実際に映像制作を行っている方に聞いておりますが、個人の感想となりますのでご理解ください。
メディア製作:ライター
年収:300万~
ライターもメディア製作には欠かすことのできない仕事になります。
最近ではSNSの普及で文字媒体が減少気味ですが、それでも重要な媒体の一つであることには変わりありません。
特に、文字でしか伝えることができないこともありますし、文字だからこそ、伝えることのできることがあるとも思っています。
カメラマン同様、独立することも可能で、取材が多いライターであれば現地に足を運ぶことができるメリットもあるのかもしれません。
ライターのおすすめできる点
- 執筆した記事が世の中に発信される。
- スキルが身についた場合、独立や報酬交渉を行いやすい。
ライターの大変な点
- ライティングスキルだけでなく、その分野の専門知識が必要になる。
- カメラマン同様、仕事獲得のために営業を行う必要がある。
※
イベント運営
年収:規模による
規模にもよりますが、イベント運営を行うことも選択肢の一つとしてあげることができるのではないでしょうか。
個人(チーム)で国内でも有名なイベントを行っている方々も多くおられます。
簡単ではありませんが、人脈や集客ができる方はチャレンジするチャンスがあるのかもしません。
国内のイベント一覧はこちらから
関連記事:2023年国内イベント一覧
イベント運営のおすすめできる点
- 全ての運用を行うため、好きなイベントを開催できる。
- 成功すれば大きなリターンを得ることができる。
イベント運営の大変な点
- 場所代などまとまった資金が必要になる。
- 集客を行える人脈・媒体が必要になる。
※
プロレーサー
年収:数十万円~数十億円
国内では、他のスポーツと比較した場合認知度は低いもののプロレーサーとして活躍されている方々もおられます。
もちろん、大人になってからレーサーになれる可能性は低いですが、稼ぐことのできる仕事であることも事実です。
国内では、鈴鹿サーキットやモビリティリゾートもてぎなどで国内レースだけでなく、世界大会も開催されます。
人気レーサーの年収は、数十億円とも言われています。
レーサーのおすすめできる点
- トップレーサーになれば大金を稼ぐことができる
レーサーの大変な点
- 結果がすべての世界であり、一部の選手しか第一線では活躍することができない
- 事故が起きた場合は、命を落とす可能性もある
※
維持費やカスタム代も高額に?
どうしても車両をカスタムしていくのにはお金がかかってきます。都市部での維持費は地方よりも金銭的な負担が大きいのが実情です。
そのため、やりたいことをできないことも少なくないのかもしれません。
特に90年代生まれの方々は車離れも多いと言われています。それは、金銭面が余裕がない場合が多いのではないでしょうか。
もちろん、仕事だけがすべてではありませんし、別の仕事をしながらカスタムしていくことが楽しい場合もあるでしょう。
この辺りは、自分のライフスタイルに合わせて考えていくべきです。
車を維持するために必要な費用
車両代
・価格:数十万円~数千万円
ベース車両に何を選択するかにより大きくかわってきます。台数が少ない人気車両になると高額になり、なかなか手に入りづらい状況になっています。
特に中古車市場では、人気車両の価格は年々上昇していくことも少なくありません。
国内外で人気の車両は欲しくても購入できない可能性も十分にあります。
税金
・年間:数千円~数万円
税金は毎年支払う必要があり、車両によって税額が異なってきます。
カスタム車両の場合、年式の古い車両に乗る場合も少なくなく、その分上乗せされて税金を支払うことになります。
また、複数台所持する場合は、当たり前ですが、台数分税金がかかってきます。
車両購入時は、他の維持費も含めて検討する必要があります。
下記の表を参考にしてみてください。
総排気量 | 参考車両 | 基本税額 | 13年経過車両 (自動車重量税) |
---|---|---|---|
1~1.5リッター | CIVIC | 34,500円 | 40,000円 |
1.5~2リッター | 86 | 39,500円 | 45,500円 |
2~2.5リッター | SKYLINE | 45,000円 | 52,000円 |
2.5~3リッター | スープラ | 51,000円 | 59,000円 |
修理代(メンテンナンス費用)
・年間:数千円~数万円
オイル交換やオイルエレメント交換をはじめ、さまざまなメンテナンスが必要になります。
また、カスタム車は純正車よりも修理やセッティング変更などを含めるとショップにお世話になる機会が多くなります。
駐車場代
・年間:数万円~数十万円
お住まいの地域により大きくことなるのが、駐車場代でしょう。土地代の高い、都会のほうが地方と比較した場合高くなります。
また、カスタム車は盗難の危険性も考慮しなければなりません。最近は、ガレージ車庫を借りることもできるため、選択肢の一つして考えるべきなのかもしれません。
燃料費
・年間:走行距離により異なる
走行頻度や走行方法に影響を受けます。
街乗りや普段使いしない場合は、それほど大きな出費にはならないでしょう。
サーキットなどでの走行を行う場合は、その分燃料代がかかってきます。
任意保険
・年間:数万円程度
免許証の色や年齢・等級などにより料金が異なります。ネットでの契約の場合、契約内容が同じ場合でも料金を抑えることができるため、おすすめです。
ネットで契約する場合は、自分自身で契約内容を決定しなければなりません。万が一事故にあった場合に保険対象外であった場合、保険会社からお金が支払われないこともあります。
十分に注意して契約するしなければなりません。
必要な項目は抑えておかなければなりませんが、できるだけ料金を抑えてカスタム費用にお金を回すことをおすすめします。
毎年、保険会社を変更する手続はめんどうであるため、早めに自分に合った保険会社を見つけることで支出を押さることが可能となります。
合わせて読みたい:任意保険の加入・見直し時に確認すべきこと!
車検
・価格:2年に1回。車両により大きく異なる
カスタム業界では、車検を通すことも簡単ではない場合が多いでしょう。
当サイトでは、違法改造を進めているわけではありませんが、実際のところ車検時と通常時に車の仕様が異なることも少なくありません。
車だけでなく、バイクのカスタム車両なども同じ場合が多いです。
どうしても車検を通すためには、ショップにお世話になることになるため、普通の車検代+工賃などが発生してしまします。
カスタム費用
・価格:オーナーにより大きく異なる
前述した費用にプラスして、カスタム費用が掛かってきます。カスタム費用こそ、個人の方により大きく異なることでしょう。
製品もメーカーによって、価格帯に大きく差があります。また、費用をどの程度かけるかも個人の金銭状況や考え方による部分が大きいです。
そのため、カスタムをするうえで、優劣をつけたりどちらのカスタムが正しいかなどを決めたりすることはナンセンスです。
すべての方が、車に興味を持ち、好きなカスタムを行うことで業界も盛り上がっています。
他業界で稼いでカスタムしている方も多い
サイト運営にあたり取材をさせていただきますが、他業界で活躍されていてカスタムをしている方の割合の方が当然多くなります。
もちろん、車業界で仕事をされている方もいますし、この辺りはどちらが正しいとかではなく、やりたいことを優先して考える必要があるのかもしれません。
日本でも、転職やダブルワークなど働き方が選択できる時代になっています。転職することでしか経験できないこともあるのは事実です。
今回の記事のまとめ
車に関わることのできる仕事をさまざまな視点からご紹介してきました。
あなたに合った仕事をみつけカーライフを楽しんでください。